RFIDパッケージ・NFCアプリの導入事例を紹介します。

製品情報

月刊自動認識2011年09月号
低コストで実現する RFIDシステム

月刊自動認識2011年9月号

月刊自動認識2011年9月号
月刊自動認識2011年9月号

RFID システムの導入を検討するにあたって、まず懸案として挙げられるのがその導入費用である。RFIDリーダライタの価格もまだまだ高価であるし、ハンディリーダに至ってはさらに高額な製品が多い。RFタグに関してもシールタイプであれば1枚10数円程度の安価なものが出てきているが、実際に取り付けるためには防水加工や金属対応などの加工を行わなければならず、これも費用を押し上げる原因となる。しかしながら RFタグを利用したシステムは個品管理などには最適なものであり、その効果はあらゆる方面に現れてくるため大変魅力的なものである。
そこで RFIDシステム導入による費用対効果を大きくするためにはやはり導入費用が低コストであることが必要である。当社ではエクセルで簡単に RFID と連携ができる無料のツールである「MANICA EXCEL TOOL」を提供しており、これを利用することでかなり低コストで導入を実現できる。今回はこの MANICA EXCEL TOOLを利用した導入事例をご紹介したい。

無料のRFID連携ツール「MANICA EXCEL TOOL」

写真1 エコBOX
図1 MANICA EXCEL TOOL

MANICA EXCEL TOOL(図1)は、EXCELのアドイン機能であり、USB接続のRFIDリーダライタ、Bluetooth接続できるハンディリーダライタ、据置型のRFIDリーダライタなどさまざまなリーダライタと直接接続できるツールである(図2)。このツールは当社ホームページから無料でダウンロードできるので、対応したリーダライタがあればすぐに使うことが可能だ。MANICA EXCEL TOOLには大きく3つの機能がある。

図2 対応リーダライタ
図2 対応リーダライタ

1.「セルへ入力」機能

リーダライタで読取ったRFタグのIDをそのままエクセルのセルへ入力していく機能だ。これを利用することで、タグの登録やエクセル上の製品情報とRFタグのIDとの紐付けなどを簡単に行うことができる。

2.「ICタグを探す」機能

現在選択されているセルに入力されているIDを持つRFタグを探す機能だ。該当するIDをリーダが見つけた場合、音とともに画面にメッセージが表示される。PDA機能を持った高機能ハンディリーダを使用すると、あたかも地雷探知機のように物の探索に利用できる。

3.「セルを探す」機能

リーダが読取ったRFタグのIDをエクセルのシート上で検索する機能だ。見つかったセルの背景色を変更することができたり、読取った時刻を自動的に入力するなどができるためこの機能だけでも棚卸などに利用できる(図3)。

写真4 EU側での操作画面
図3 MANICA EXCEL TOOLの使用例

またMANICA EXCEL TOOLはエクセルのマクロと連動できる機能を持っている。この機能を利用することで独自の動きをさせることができるようになり、エクセルのマクロだけで様々なカスタマイズが可能となる。
このマクロを利用して、貸出管理や棚卸管理機能を持たせたパッケージも提供している。

導入事例

1.ウォーキング参加者管理(つくば100キロウォーク実行委員会)

参加者のエントリーやタイム計測、集計にRFタグカード(ハガキタグ)とNFC カードリーダーライタ、MANICA EXCEL TOOL を使用(写真1、写真2)。

写真1(左) 大坂シーリング印刷提供ハガキタグ 写真2(右) ACS製NFCリーダ ACR-122
写真1(左) 大坂シーリング印刷提供ハガキタグ 写真2(右) ACS製NFCリーダ ACR-122

事前に参加者へRFタグ入りのエントリー用案内ハガキを郵送し、参加者のエントリー登録をスムーズに行うとともに途中ラップ計測、順位集計を行っている。
2010年の第1回大会は参加者のエントリーからラップタイム計測、タイム集計をすべて手作業にて行ってた。100人に満たない参加者数だったが大変手間がかかり、実行委員会は参加者の増加に対応しきれないと考えていた。
2011年の第2回大会よりMANICA EXCEL TOOLを導入。
参加者は約400人、4倍の規模だったが問題なく計測、集計までが行われた(写真3、写真4)。次回は500人超規模、ネットを利用してデータの取込みも検討している。

<導入費用感>
・数千円のNFCリーダ5台
・ハガキタグ500枚のみ
合計 5万円弱

写真3
写真3

写真4
写真4

2.検体管理(A社)

A社には研究所があり、検体の検査を行っている。
対象の検体は小さいもので、試験管のような検体入れに入れて管理されている。数が多いのでどの検体がどこまで検査されているのかを正確に把握することが難しかった。そこで検体入れにRFタグを貼り、それをハンディリーダとMANICA EXCEL TOOLの組み合わせで多少のマクロを組むことで管理できるようになった。

(1) 検体の登録

検体の情報はエクセルで管理されている。新しい検体の情報を追加し、「セルへ入力」機能を利用してRFタグとの紐付けを行う。

(2) 検体の検査登録

検体は様々な検査を受ける。検査を受ける際にハンディでRFタグを読み込む。マクロ連動機能によってどの検査を行うのかを選択する画面が表示されるので、それを選択する。すると日付の情報とともに検査情報が登録される。この情報はエクセルの表形式で見ることができ、どの検体がいつどの検査を受けたのかを一目で確認できる。

<導入費用感>
・RFIDハンディリーダ
・マクロ開発
・RFタグ1000枚で合計100万円弱

3.工具管理(B社)

B社は製造業で大きな製品を製造している。製造の際に使用される工具は様々なものがあり、100種類程度を1セットとしてワゴンに載せている。工具の置き忘れなどが発生すると製造に影響が出るため、1日の作業終了時にワゴンにある工具がすべて揃っているかどうかをチェックしており、チェック表の記入を手 作業で行っていた。そこで工具に金属対応のRFタグを取り付け、ハンディリーダで一括読取りし、MANICA EXCEL TOOLのマクロ連動機能によりエクセルで作成されたチェック表に自動的にチェックが付くような仕組みを作成した。これによりチェック作業の大幅な削減を実現することができた。

<導入費用感>
・RFIDハンディリーダ
・マクロ開発
・RFタグ1000枚で合計100万円弱

4.メディア管理(C社)

C社はデータセンタの管理を行っており、バックアップ用のテープ媒体などが多数あり、その貸出管理を台 帳を使って手作業で行っていた。そこで当社がマクロ付きで提供している「棚卸パッケージ(RFID版)」を導入した(図4)。棚卸パッケージでは貸出管理と棚卸を行えるので、カスタマイズなしでそのまま利用できる。

(1) 貸出・返却管理

貸出時にメディアのRFタグと利用者カードの読取りを行い、貸出処理を行う。返却も同様に行う。貸出、返却を行うと自動的にエクセル表のステータス部分が 変更され、履歴が別シートに残る。

(2) 棚卸し

ハンディリーダにエクセルの情報をすべてダウンロードし、保管場所へ移動する。保管場所では棚の情報とメディアのRFタグを一括読取りし、整合性をチェックする。最後にエクセルへ読取り情報をアップロードし、ステータスの変更と棚卸の履歴を保存する。

<導入費用感>
棚卸パッケージ58万円、別途 RFタグ2000枚のみ

5.備品管理(D社)

施設ごとに分けられた備品の情報をハンディリーダにダウンロード。備品のタグを一気に読取って、ある/なしの整合性をチェックしてアップロード。エクセルには棚卸しの履歴が保存されている。

(1) 棚卸し

検体の情報はエクセルで管理されている。新しい検体の情報を追加し、「セルへ入力」機能を利用してRFタグとの紐付けを行う。

<導入費用感>
棚卸パッケージ58万円、別途 RFタグ3,000枚のみ

6.布おむつ管理(E社)

E社は複数の老人介護施設の運用をサポートしている。コストダウンの目的から、紙おむつの使用をやめ、布おむつに切り替えることを検討。その際に、クリーニングして繰り返し使用することから、その人専用とする必要があった。しかし介護の現場では個人別の仕分けが難しく、また書き込んだ名前もクリーニングの 度に薄まり、判別がしづらくなる。
そこで繰り返し洗っても使えるリネンタグとNFCリーダが部分的に導入された。NFCリーダでおむつのタグを読取り、エクセルツール上で誰のものかを判別、簡単確実に大量のおむつを仕分けることが可能となった。
現在は全施設での導入にむけて、検討が進んでいる。

<導入費用感>
・数千円のNFCリーダ1台
・RFタグ100枚(リネンタグ)
合計 5万円弱

おわりに

このように MANICA EXCEL TOOLを利用することによって非常に低コストでRFタグシステムを導入できることができる。そのシステムの適用範囲は広く、様々な分野で活用することが可能だ。当社は MANICA EXCEL TOOLを利用いただくことで RFタグシステムの普及およびRFID市場の活性化に貢献していくことを望んでいる。
是非一度 MANICA EXCELTOOLをダウンロードいただき、活用していただきたい。


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