RFIDパッケージ・NFCアプリの導入事例を紹介します。

製品情報

RFID・GNSSを用いた資材管理システム導入事例
資材管理システム導入事例

東洋建設株式会社様

東洋建設株式会社様(以下、東洋建設様)では、工事現場で使用する資機材の設置状況管理の徹底を図るため、ICタグ(RFID)とGPS(GNSS)情報を利用した資材管理システムの導入を検討していた。開発委託先として、RFID開発実績を評価いただき、数社の中から当社を選定いただいた。

導入の背景

東洋建設様が担当する案件には、空港・道路等の施工範囲が広域となる工事等で夜間作業を伴う工事があり、これらの工事では、昼間供用時の安全を確保するため、夜間の限られた作業時間内での資機材の設置及び撤去を迅速・確実に行う必要がある。そこで、ICタグとGNSS情報を利用した資材管理システムの導入を検討していた。検討の結果、ICタグには大量の資機材を迅速に特定するため、UHF帯のものを採用した。UHF帯のICタグは一度に複数のタグを離れた距離から読み取ることができるという特徴を持つ。また、設置範囲が広域で夜間作業となるため、どこに資機材を設置したのかを特定するため、GNSS情報を採用した。得られた緯度・経度を基に地図上に資機材の所在管理が可能となる。

システムの概要

図1 RFID・GNSSを用いた資材管理システム構成
図1 RFID・GNSSを用いた資材管理システム構成

資材管理システムは本部、資材置き場、施工現場の三か所で利用される。全ての情報はクラウド上で管理・共有される。資材管理システムの構成を図1に示す。

まず、本部では資機材にICタグを取り付け、クラウドへ情報を登録する。資材置き場では、通過した資機材に貼られたICタグを読み取るRFIDゲートを利用し、入出庫管理を行う。入出庫時、読み取られた情報はクラウドに登録される。ゲートアプリの画面例を図2に示す。施工現場では、タブレットとRFIDハンディリーダを利用し、設置および撤去の登録を行う。資機材の設置後、ハンディリーダで一括読取し、タブレットで受信したGPS情報と紐づけて、クラウドに登録する。撤去時にもハンディリーダで一括読取し、すべての資機材が揃っているかを確認する。万が一現場に資機材が残っている場合は、地図上でその所在を確認することができる。施工現場用のAndroidアプリの画面例を図3に示す。

図2 資材置き場で使用するゲートアプリ画面
図2 資材置き場で使用するゲートアプリ画面
図3 施工現場で使用するAndroidアプリ画面
図3 施工現場で使用するAndroidアプリ画面

導入の実績

2014年度、2015年度、資材管理システムは空港関連施設での保守工事で利用した。数百点のカラーコーンやコーンバー、場内案内看板といった資材管理に活用されている。空港での工事の場合、万が一置き忘れなどがあると、重大な事故につながる為、本システムを開発導入した、迅速かつ確実な設置・撤去の徹底を行っている。