RFIDパッケージ・NFCアプリの導入事例を紹介します。

製品情報

エイリアンリーダ事例(Vicaima社様)
ドアの製造工程管理事例


ヨーロッパのドアメーカーVicaima

Vicaima社では、非効率なドアをバタンと閉めるためにRFIDを使用しています。(訳註:これはジョークです)
同社は、エレガントでスタイリッシュな木製ドアの世界的なニーズに応え成長している企業です。
Vicaima社は、スペイン、ポルトガル、イギリスにおける伝統的な手法から発展し、進化する顧客の需要に応えるために、EPC準拠のRFIDを導入し、生産および在庫管理システムの効率のさらなる向上を実現しました。

チャレンジ

Vicaima社は住まいとの調和、プライバシーを人々の生活にもたらす芸術作品として、ドアを考えています。そして、そのすばらしい哲学の背景には、絶え間ない改善があるのです。
また、Vicaima社は、製造工程におけるマンパワーの削減と作業効率の向上を目的として、ドア/窓製造業として初めて、EPC準拠のRFID導入を行いました。

「私たちは、わが社の製品やサービスのクォリティーを最大限の引き出す技術を常に求めています」
同社のメネジメント・ディレクターであるフィリップ・マイヤー・フェレイラさんは言います。

「エイリアン・テクノロジーのRFIDソリューションは、スクイーグルタグを各ドアに貼り付けることによって、エラーの追跡を行いつつプロセス管理に必要な工数を減少させる、生産管理レベルの向上させる結果をもたらしました」

ソリューション

Vicaima社は、木製ドアの大量生産に特化した企業。特別注文されたドアを専門とする2箇所の工場がある。そのうちの1箇所で、RFIDアプリケーションが本格的に稼動し、数百万のタグが配備されています。

それらのタグは、コード化されて印刷され、生産ラインと関連付けがなされている。
アプリケーションは製造プロセス全体を管理し、製品の倉庫やトラックへの移動を容易に、迅速かつ正確に行うことができます。
タグは、在庫の動きを把握することに優れており、従って同社の在庫数は、常に正確です。
一度特定のドアに関連付けられたタグは、生産プロセス全体を通じて追跡・管理されます。
システムは完全に自動化されいます。RFIDリーダーは、どのドアがどの工程へ送られているかを読み取ることによって、決められたどのプロセスが行われなければならないかを理解しています。
また、このドアがどこへ行くべきなのか、生産ラインや倉庫や別のステーションなのかが、明らかになっています。
製品は自動的に認識されており、ERP(基幹)システムへドアを登録する必要がないため、工数の短縮、省力化が可能となります。
Vicaima社は、ポルトガルに本社を置くRFIDコンサルティング企業、クリエイティブ・システムズ社とRFIDの管理アプリケーションを共同で設計・開発を行いました。

「ドアにタグを埋め込むことが大きなチャレンジした」

と、ジョアン・ビラカ、クリエイト・システムズ社のマネージングディレクターは語る。

「いかなる状況においても正しく動作させるためは、RFIDテクノロジーと無線周波数帯の多くの知識を必要としました。私たちは、実に多くの検証とテストを行ったのです」

Vicaima社はエイリアンテクノロジー、GEN2のスクィーグル・タグとエイリアンR-8800リーダー(UHF帯)を使用しています。
スクィーグル・タグは、高機能で多くのパッケージシステム・ソリューションに使用が可能です。周波数帯は860~960 MHzで国際的なオペレーションをサポートしており、EPCクラス1 Gen 2が価格及び性能面において国際基準(ベンチマーク)となっています。
ALR-8800は、ヨーロッパで最適なGen 2のパフォーマンスのために開発されました。これは、ISO-18000-6cおよびEPC、GEN2つのプロトコルに準拠しています。
合理的で簡単に操作でき、かつ低コストで導入可能、多くのデータ収集・管理ができる、これらすべてを実現すべく設計されたものです。

実装コストは、自己完結型の優れたRFIDリーダーの機能によって、低く抑えられています。高額な外付けシステム・コントローラの必要がなく、IN /OUT機能を必要最小限に抑えているからです。
そしてこのリーダは、要求の厳しいアプリケーションにとって最も理想的な、超高速読み取り速度を実現しています。

結果

このソリューションにより今まで見えなかった多くのエラーはなくなり、生産性がさらに向上しました。
Vicaima社の管理者は、生産プロセスを「見える化」することができる。彼らは実に簡単に各生産工程の各段階でかかった時間を、ドアを「見る」(=タグを読取る)ことにより知ることができるのです。

クリエイト・システムズ社は、リーダを調整し、製造ライン上でユニークなタグを99%以上の精度を読み取ることを達成しました。

「様々の状況においてタグの読み取りドア自体の多様性のため、課題となることもありました。しかしエイリアンのリーダーは、例えば防火扉などの内部に金属構造を持っているドアですら、読み取ることができたのです」

ビラカ氏は述べています。

彼はリーダーの調整においてツールキットのみを使用し、これにリーダーのチューニングとテストするために必要な情報しかインプットしなかったことに注目して、「偉大なるエイリアンツール」と呼びます。

RFIDシステムは完全にVicaima社のERPシステムに統合されていますので、Vicaima社のマネージャは、レポートやクエリのデータに簡単にアクセスすることができます。

「データメネジメントはシステム設計における重要なポイントでした。RFIDシステムとERPシステムとの連携の間にデータが失われていないことを確認しなければならなかったからです。もちろんデータは失われてはいませんでした」

ビラカ氏は述べています。

「しかし今私たちは、午前2時から午前8時の勤務シフトの1ロットに何が起こったのかを正確に追跡することができます」

次のステップ

次の段階では、Vicaima社は、その完全な物流システム、RFIDシス ムをヨーロッパの次の工場に展開します。

また同社は、サプライチェーン全体の製品物流においてドアを追跡することによって、さらなる効率の向上を得ようと考えています。

自らの導入事例を振り返えり、Vicaima社は、RFIDアプリケーションを検討する他の会社に対しこのようなアドバイスを提供しています。

「どのようなシステムが正しく稼動するのかのモデルを開発するフェーズ1は、最も重要な段階です」

ビラカ氏は述べています。

「より堅牢なモデルを作るために、どのようにしてタグを商品に取り付け、その商品をどのように読取るかを検証する必要があります。検証とテストに多くの時間を費やすことは正しいのです。重要なのは、その間に多くのイレギュラーな要因を見つけ出すことです」